なぜカワハギ釣りなのか
山に沢に湖に忙しい私ですが、海にはあまり用がありません。
ですが、カワハギは釣りたいのです。
それは、カワハギのひれ酒のため!!!
ひれ酒と言えばフグですが、カワハギのひれ酒が絶品だということを知ってしまいました。
私がひれ酒の美味しさに目覚めたきっかけ、それがカワハギなのです。
カワハギを釣るには?
海釣りのことを全く知らない私がたどり着いたのは、「釣割」というアプリでした。
釣りたいターゲットと行きたいエリア、日程などを入力すると、乗れる船を検索できます。
2024年に初めて船を検索した時は、カワハギ狙いで船の予約を入れたにもかかわらず、船からのお返事は、
「他の魚狙いで出船するので、それでなら予約が取れます。」
だったのですが、そういうものなのでしょう。
仕立て船ではなく乗合船なので、ある程度の人数が集まったら船が出ることになり、その時の参加者の多数が希望する魚を狙うということと思われます。
しかし、どうしてもカワハギを釣りたい私は、ついに理想的なサイズの船を見つけたのです!
その名も「光洋丸」。
乗合形式で予約を取りますが、3名でも船を出してくれるので、実質仕立て船と同じです。
昨年もお世話になり、今年もリピートすることにしました。
朝6時に熱海港に集合して海へ
漁船の朝は早い。
夜明け前の港の景色が、私にとって非日常感のある美しさです。
この辺に住んでいる人にとっては、毎日の景色なのでしょう。
いいなー、と一瞬思いますが、隣の芝は青いってやつですね!

待ち合わせ場所に到着。
最近、車を買い替えたNおじさんですが、ナシピコのステッカーは相変わらずです。
わざわざ作ってもらっているという、凝った一品。
ちなみにナシピコというのは、長野で幅を利かせている「アルピコ交通」をもじったものです。

ナシピコ誕生秘話はこちらから。
今年も来ました、光洋丸!
タックル一式と餌代込みで、一人12,000円です。
船長「仕掛け持ってきました?言ったと思いますけど。」
言われてないけど持ってきましたよ、昨年もそうだったので(笑)。
と、心の中で答えます。

このぐらいのサイズ感なので、3名でも出航しれくれるのかと思われる。

躍動感あふれる、海の男の後姿。

さぁ、行くぞ!
と意気込むものの、

さっそく船酔いで気持ち悪い・・・。

とりあえずハコフグがかかりました。
釣り師には嫌われ者らしいのですが、初めて現物を見たのでかわいいなーと思った次第。
リリースしてやったら、ピロピロと海に帰っていきました。

前回の教訓を生かし、船酔いを可能な限り抑えたため、時間いっぱいまで釣ることができました。
前回は昼頃の出航だったため、ランチしてから船に乗った結果、Nおじさんはランチを熱海の海にコマセとしてまき散らすことになりました。
こちらの写真は昨年の釣果。
今年は写真を撮り忘れましたが、6カワハギでした。
昨年はNおじさんが圧倒的に釣り上げたのに、今年は黄色いFさんが爆釣と言う、カワハギ釣りは、まだまだ謎が深い!

野営は富士山の見える絶景キャンプ場
釣った魚をさばいて宴会、最高です!
今回の野営地は、熱海の negura campgroud です。

洗い場からはお湯も出るし、富士山の眺めが素晴らしいキャンプ場です。
富士山と海と街の明かりを同時に眺められるサイトもあり、適度に木があってハンモックを張れるサイトもあり、直火で焚火も可能で、とてもいいと思います。

トイレがすごい!
トイレは2か所ありますが、下の段にあるトイレはゴージャスです。

さて、釣ったカワハギちゃんを捌かねば。
うらめしそうな顔をしていますねー。

顔の皮もむきますが、なかなかに大変でした。
ほほ肉が美味しいので、頭も無駄にしません。

頭と中骨と身に分けました。

大切なヒレは、洗って脱水シートに挟みます。
脱水シートは、色々使えていいんですよ!
食材の余分な水分を除去することで生臭みの抑制ができたり、燻製を作る時の乾燥の工程に使ったり、一夜干しを作ることもできます。

お刺身は肝醤油で頂きます。
冬のカワハギは、これが魅力!
中骨や頭は鍋にしていただきました。
フグのような、淡泊でありながらも味わい深い、いいおだしが出るんです。

カワハギの処理が一段落したら、設営にとりかかります。
今回のサイトは「kokage」というエリアで、キャンプ場の最上段にあります。
タープを張りたいので、木があるエリアが都合がよいのです。

近頃は、テントの出番がほとんどありません。
タープを張ったらおしまいで、そのまま地べたにごろ寝です。
テントの設営と撤収の手間が省けるので、ラクなんですよね。

夕焼けと富士山が美しい、なんとも眺めの良いキャンプ場です。
日頃、松本のオフィスから、涙ながらに指をくわえて夕陽を眺めておりますが、全てがむくわれたような気がします。

日没後、トイレに行った際に見た夜景。
街が、まるで燃えているかのような明るさです。

夜景ビューのサイトにはやたらデカいテントが設営されていましたが、我々は粗末に質素に、壁ナシのふきさらしです。
ゆうて、このタープ結構高いねんで。

河津桜は2月下旬が見ごろ
翌日は、河津様を目指して伊豆へ参ります。
「河津七滝ループ橋」を経由しますが、名前が分からずGoogle Mapで「伊豆のぐるぐる」で検索したら、ちゃんと出てきました。
本当に見事なぐるぐるで、旅行に来ているようなワクワク感が増します!
と言いつつ、昨夜の深酒もあり、ちょっとお疲れ模様の面々です。
運転はNおじさんですが、

河津桜を端から端まで楽しむために、車はここに停めます。
ここから海まで河津川沿いを歩くと、片道が約3キロ、ちょうどいいお散歩になります。
さあ今年もやってきました、河津桜の町。
ところが時期が早すぎたようで、全然咲いていません。
頭の中は満開なので、それでよしとしますかね。

2024年に訪れた際の、桜が美しい時期の写真です。

桜はまだでしたが、菜の花は咲き始めていました。
黄色やピンクの花は、特に春の訪れを感じさせますね!

川沿いには水仙が咲いており、春の香りに心はウッキウキです。
我が家の庭に植えた水仙は、凍てつく大地の中で今頃どうなっているのやら、消息不明です。
もう少しあたたかくなってきたら、芽吹いてくると信じたい。

のどかな河津町を満喫する休日、ランチとティータイムもぬかりなく楽しみますよ。

今回のランチは、ハンバーガー。
Google Mapで見つけて入ってみましたが、テキサスなんたらというハンバーガーを注文し、美味しく頂きました。

ティータイム&コーヒーブレイクは、ここ!
河津まで足を延ばす理由の、かなり大きな部分を占めています。
なんとも素敵な雰囲気の喫茶店で、桜風味のもちふわシフォンケーキを頂くことができ、早春の肌寒い風で冷えた体をあたためてくれるコーヒーや紅茶が身に沁みます。
マスターが素敵な方で、心もあたたまる素敵なひとときを過ごせます。

河津川の河口まで歩いてきました。
山や沢は既に「非日常」ではなくなっているため、こうして海にくると、休日を力いっぱい楽しんでいるという実感がわき、明日への活力につながります。

帰宅後、ヒレを干して、次回の宴会に備えることとします。
これをこんがり炙って、あっつあつにあたためた日本酒に「ジュッ!」と放り込むと、かぐわしいダシの香りと旨味をたたえた、黄金色の熱燗になるのです。
フグのひれは買うことができますが、カワハギのひれは見かけないですね。

カワハギのひれが買えないので、仕方なくフグのひれを買っておりますが、カワハギの方が断然美味しいです。
その所以が魚種によるものなのか、はたまた作る過程によるものなのかは分かりませんが、なにしろ風味絶佳です。
気の置けない仲間と釣った魚を肴にして、そのひれでひれ酒を愉しむ。
それはそれは、なんとも贅沢なひと時なのです。